「プリン体ゼロ」に意味はあるのか?

健康・医療

痛風や高尿酸血症に悩む人にとって、スーパーやコンビニでよく見かける「プリン体ゼロ」「プリン体オフ」という表示は気になるもの。
「これなら飲んでも安心なんじゃないか?」と思わせる、実に魅力的なキャッチコピー。

では実際のところ、「プリン体ゼロ」に本当に意味はあるのか。


プリン体と尿酸値の関係

プリン体は体内で分解されると尿酸になります。尿酸が血液中に多く溜まると「高尿酸血症」となり、痛風発作のリスクが高まる。
そのため「プリン体を控えること」が痛風予防に直結すると思われがちですが、実は少し事情は複雑。

尿酸値を左右する要因は大きく3つあります。

  1. 体内で作られる尿酸(約7割)
  2. 食事から摂るプリン体(約3割)
  3. 腎臓からの排泄バランス

つまり、食事由来のプリン体は尿酸全体の3割程度にしか影響しない。
「プリン体ゼロ」を選んだからといって、劇的に尿酸値が下がるわけではないのである。


「プリン体ゼロ飲料」の実際

例えば、ビール350ml缶にはおおよそ15〜25mgのプリン体が含まれてる。
一方で「プリン体ゼロ」と表示されている発泡酒やチューハイは、規定上 100mlあたりプリン体が0.5mg未満なら“ゼロ”と表示できる ことになっています。

つまり、厳密にゼロではなく「ほとんど入っていない」という意味。
1缶350mlを飲んでも、含まれるプリン体は1.5mg未満。確かに通常のビールと比べればかなり少ないですが、もともとビールのプリン体量自体も決して爆発的に多いわけではない。


アルコールそのものが問題

ここで忘れてはいけないのが、アルコール自体が尿酸値を上げる要因 だということです。

  • アルコールを代謝する過程で乳酸が発生し、尿酸の排泄が妨げられる
  • アルコールそのものがプリン体とは無関係に尿酸値を押し上げる

この二重の作用によって、「プリン体ゼロでも飲みすぎれば同じ」なのだ。
むしろ「プリン体ゼロだから安心」と思って量を増やしてしまう方が危険、といえるかもしれない。


「プリン体ゼロ」の利点は?

では「プリン体ゼロ」には全く意味がないのかといえば、それもまた違う。

  1. 心理的な安心感
    → 痛風持ちにとって「ゼロ」という表示は選びやすい(気持ちの問題だけど)
  2. 積み重ねの効果
    → 毎日2本3本と飲む人にとっては、ビールよりも確実にプリン体摂取量を抑えられる。
  3. 他の生活習慣と組み合わせやすい
    → 体重管理、糖質制限と並行して取り組むと相乗効果がある。

つまり「魔法の解決策」ではないけれど、日々の習慣を少しでも改善するためのツールにはなるの・・・かも?


結論:「プリン体ゼロ」は万能ではないが意味はある

痛風や高尿酸血症の管理は、「プリン体ゼロ飲料を選ぶこと」ではなく、生活全体のバランス が結局重要になってくる。

  • 飲酒量を減らす
  • 水分をしっかり摂る
  • 食事のバランスを整える
  • 適度な運動をする

これらの基本を押さえたうえで、プラスアルファとして「プリン体ゼロ」を取り入れる。
そのくらいのスタンスでいるのが、一番現実的で健康的な付き合い方であろう。

余談だが、プリン体0の市場はこの10年でかなり拡大している。ひとえに世の中の健康志向が高まっているということだろうが、それだけ痛風に苦しんでいる人も多いということね。

改めてこのブログで痛風について色々と発信していきたいと!と胸に誓う痛風ロキソでありました(ー0ー)

現在、にほんブログ村の閲覧ランキングに挑戦中!ぜひ下のバナーをポチッと応援お願いします👇

にほんブログ村 酒ブログへ
にほんブログ村

にほんブログ村 健康ブログへ
にほんブログ村

コメント

タイトルとURLをコピーしました