長野市に来た。
目的はと聞かれれば、「歴史から学びを得るためだ」と答えよう。
秋風が吹き抜ける川中島古戦場。
ここはかつて武田信玄と上杉謙信が刃を交えた場所だ。
石像の二人は今も馬上で睨み合い、静かに語っている。
「戦とは、己との闘いでもある」と。
そう思った瞬間、ふと我に返る。
私の戦いもここにあった──プリン体との攻防だ。
信州そば・横綱サイズとの死闘
ここにきたのは別の目的もある。それは川中島古戦場跡公園にある人気老舗そば店。
その名も「横綱」
ここは地元民と観光客の両方で賑わう人気店なのだが、なんと通常の2.5倍盛りで提供してくれる限定30食の”横綱そば”という、まさに挑戦状のようなメニューがある。

出てきた瞬間、心の中でゴングが鳴る。
器いっぱいに盛られた蕎麦。香りは清らか、艶はしっとり。
信州の水と粉が作る、この独特のコシ。箸が止まらない。
ズズッ、ズズズッ──。
……うまい。止まらない。
「プリン体がどうした」と自分を鼓舞しながら、ついに完食してしまった。新蕎麦の時期にここに来れたの僥倖であったと言わざるを得ない。
ちなみに横綱そばは950円。色々と大満足のメニューである。
蕎麦は健康食? それとも裏切り者?
蕎麦は一般的にヘルシーと言われる。
しかし、痛風的には少し注意が必要だ。
- 茹で蕎麦100gあたりのプリン体は約60mg前後(中程度)
- つゆには、かつお節や干し椎茸の出汁由来のプリン体が意外と多い
- 天ぷらを添えれば、脂質・尿酸値のダブルパンチ
つまり、蕎麦そのものは悪くない。
だが「食べ方」が命取りになる。ワタクシは”かき揚げ”まで付けてしまったので自分で自分の首を絞めているようなものだ。ちなみにこのかき揚げはサクサク玉ねぎで美味かったので後悔はない。
もちろん、つゆを飲み干すのはNG。しかし、そばの量が多いので結果的にここではつゆも飲み干す状態になってしまった。これにも後悔はない。
しかし当然、旅の勢いで横綱サイズを平らげた私のような愚行は、翌朝の痛みを招く。
(実際、親指の付け根が“軽くピリッ”と来た。でもその程度で良かったが・・・)
信玄も謙信も、そして私も──戦う宿命
石像の二人をもう一度思い出す。
信玄と謙信が戦ったのは、己の信念と誇りを守るため。
ならば、私もまた戦わねばならぬ。相手はプリン体だ。
戦術はシンプル。
- 旅先では「量より質」を心がける ←今回NG
- 水を多く摂り、尿酸を流す ←今回△
- 帰りのビールは我慢して、お茶に切り替える ←今回OK
帰りの車の中で遠くに映る夕焼けを見ながら、私は小さく呟いた。
「今日の戦は、引き分けってところだな」と。
旅も痛風も、勝ち負けではなく“間合い”だ
川中島の戦いから460年。
戦の形は変われど、人は常に何かと戦っている。
健康と欲望、節制と快楽──その狭間で揺れ動くのが人間というものだ。
旅先で食べる蕎麦の一口が、そんな戦の合間の休息になるなら、それもまた良い。
少しくらい足の親指が疼いても、それも旅の記憶の一部になる。
信玄と謙信が刀を交わしたように、
今日も私はプリン体と向き合う。
川中島の戦い、第二幕はまだ終わらない。
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